SVT鑑別診断ナビ
上室性頻拍の電気生理学的鑑別 — 不整脈専門医向け意思決定支援ツール

狭幅QRS頻拍の系統的アプローチ

頻拍中の観察所見に順番に答えると、鑑別を絞り込みます。分岐は資料の図25「AT vs SVT の鑑別フローチャート」に基づきます:室房伝導 →(あり)心室連続刺激・ΔAA・稲葉法 /(なし=1:1でない)丸山法(心房連続刺激)・last entrainment sequence。終点「ORT/AVNRT鑑別」は②タブへ接続します。

ORT(房室回帰性頻拍) vs AVNRT 鑑別スコアラー

各電気生理指標について、測定値を入力するか所見を選択してください。原資料(NotebookLM「Clinical Differentiation of ORT versus AVNRT」)に記載の全13指標を実装しています。

ORT を示唆
0
AVNRT を示唆
0
未評価の指標があります。所見を入力すると総合傾向を表示します。
陽性/陰性の1指標のみで確定せず、複数指標の一致(特にHis不応期心室期外刺激・para-Hisianペーシング・entrainment指標)で判断してください。カットオフ値は原資料に基づく参考値です。

接合部頻拍(JT) vs slow-fast AVNRT 鑑別

診断ロジック:陽性所見(A-H-A・リセットあり・停止)が1つでも得られればslow-fast AVNRTが確定。全所見が陰性の場合はJTが濃厚ですが、心室二重応答などの例外によりAVNRTを完全には除外できません。手技を上から順に評価してください。

原資料「Differential Diagnosis of JT and Slow-Fast AVNRT」に基づく。心室ペーシングによるAVNRT誘発・洞調律への停止様式・ms単位カットオフは原資料に記載がありません。

ORT vs AVNRT 鑑別指標 一覧

ORT を示唆する所見/値AVNRT を示唆する所見/値年 = 提唱年
指標(提唱年)ORTを示唆AVNRTを示唆定義・備考

ΔAH(房室結節の減衰伝導時間 = 心室連続刺激中のAH間隔 − 頻拍中のAH間隔):独立した鑑別カットオフはなく、corrected PPI-TCL を算出するための補正値として用いられます。
preexcitation index:原資料内に該当の記載(カットオフ・定義)はありません。

JT vs slow-fast AVNRT 鑑別手技

手技・所見slow-fast AVNRT(陽性所見)JT(陰性所見)メカニズム・備考

初期アルゴリズムの要点

STEP 1 — AV関係
A:V=1:1 → 次へ/A>V(AVブロック下でも頻拍持続)→ AT・心房粗動(AVNRT/ORTは除外)/V>AJTVT
STEP 2 — septal VA間隔(頻拍中の最早期V→最早期A)
<70 ms → typical AVNRT(中隔short RP)/≥70 msORTAT。long RP → 非通常型AVNRT・PJRT・AT
STEP 3 — 心室オーバードライブペーシング(entrainment)
停止後の反応 V-A-VAVNRT/ORT/ATV-A-A-VAT(AVNRT retrograde block時の pseudo V-A-A-V に注意)
STEP 4 — AT除外 と ORT/AVNRT鑑別
VA linking変動(頻拍毎のVA間隔が不安定)→ AT寄り。V-A-V確定後は PPI-TCL・SA-VA・cPPI-TCL・ΔVA・His不応期心室期外刺激などで ORT/AVNRT を判定(②タブ)

※STEP1–4は一般的なEP診断アルゴリズムの整理です(②③タブの指標は原資料に基づく)。

心内心電図から実測(半自動キャリパー)

心内心電図の写真を貼り、①スケール較正(既知間隔の2点+ms入力)→②計測(測りたい2点をクリック)で間隔を ms 実測します。画像・計測はすべて端末内で処理し、外部送信しません。

または画像をこの画面に ペースト(⌘/Ctrl+V)/ドラッグ&ドロップ
ここに心内心電図をドロップ、または「画像を選択」/貼り付け
写真の歪み・低解像度・スケール読み取り誤差は計測値に影響します。表示値は目安として、確定は装置上の計測を優先してください。時間間隔は横(時間)方向の距離で算出します。

診断報告書

診断プロセス・実測データを論文体裁でまとめます。
本報告書はブラウザ内で生成され、外部に送信されません。研究・教育目的の補助資料であり、確定診断・臨床記録は装置上の計測と主治医判断を優先してください。患者識別情報は入力しないでください。

なぜこの検査でわかるのか — 回路アニメーションで理解する

頻拍の回路(刺激伝導系のどこをインパルスが回るか)をアニメで示し、その結果生じる心内電位(心房 A・心室 V の並び=VA間隔)を同時に描きます。回路の形が各鑑別指標の理論的根拠です。

頻拍の回路:
心室連続刺激後の応答 Knight 1999
右房左房 心房 AV結節 fast(β) slow(α) His 心室 Kent副伝導路 HRA His RVA 心房 A His 心室 V

出典・作成方針

本アプリの鑑別ロジック・カットオフ値は、ユーザーのNotebookLM内の以下のノートブックから抽出した記載に基づいています:

  • Clinical Differentiation of ORT versus AVNRT — ②タブ/リファレンス表のORT vs AVNRT全指標
  • Differential Diagnosis of JT and Slow-Fast AVNRT — ③タブ/JT鑑別手技
  • 心房頻拍における同伴現象の識別とペーシング解析(19ソース)— entrainment/ΔPPI・VA linkingの背景
本ツールは不整脈専門医の臨床判断を支援する参考資料であり、確定診断・治療決定を代替するものではありません。表示されるカットオフ値は原論文・原資料の文脈(測定部位・ペーシング条件)に依存します。ΔHA は ΔHA=HA(同伴)−HA(SVT) の定義で >0→AVNRT/<0→ORT(Man 1991 ほか)に基づきます。個々の患者では複数指標の統合と術者の判断が優先されます。

オフライン動作(単一HTMLファイル・外部通信なし)。ブラウザで開くだけで利用できます。